2021年11月24日
『襲色目(かさねのいろめ)』を振袖コーデの参考に!
こんにちは!
群馬県前橋市にある振袖専門店・小川屋スタッフの斎藤です。
だいぶ冷え込む日も出てきました。
正絹の着物は保温性が高いので意外と温かいのですが、足元や襟元、袖口などが冷えます。
振袖の場合はふわふわのショールのほか、冬用の足袋や着物用ストッキングなどで防寒対策をするといいですよ!
さて、今回は、
十二単などの重ね着に使われた『襲色目(かさねのいろめ)』についてお伝えします。
日本の伝統色を使った配色テクニックは、現代の振袖コーデの参考にもできそうですね!

『かさねの色目』とは
『かさねの色目』は、「重」と「襲」の二通りの漢字で表記されるのが一般的です。
「重色目」の方が歴史は古く、後から登場する「襲色目」にも大きな影響を与えました。
重色目
薄手の正絹生地を2枚あわせにして仕立てると、裏地の色が表地に透けることがあります。
また、裾や袖から裏地の色がちらりと見えることもあります。
平安貴族は表地と裏地の色の組み合わせを「重色目」と呼んで、季節や着用シーンごとに細かく規定しました。
「重色目」は貴族に必須の素養であり、おしゃれを楽しむための知識でもありました。
表裏の混色による表現

表地に「白」、裏地に「紅」を合わせるのが『桜重(さくらがさね)』です。
裏地の赤が透けて表の白がほんのり桜色になります。
表裏で自然の情景などを表現

表地に「青(緑色を表す)」、裏地に「紫」を合わせるのが、『松重(まつがさね)』です。
緑色は松葉の色、紫色は松の木陰を表しています。
襲色目
十二単に代表されるように、貴族の装束は何枚も重ね着をしました。
この重ね着に使う色の組み合わせが「襲色目」です。
「重色目」と同じ名称が使われる場合もあります。
文献により諸説ありますが、平安時代の女房装束では「五ツ衣(いつつぎぬ)」と「単(ひとえ)」、さらに表着(うわぎ)と小袿(こうちぎ)を加えた色の組み合わせで表現されます。
振袖コーデに取り入れたい! 和の配色テクニック
和の色を使った伝統的な配色は、振袖コーデにも参考になりそうですね。
といっても、振袖は十二単のように何枚も重ね着するわけではありません。
振袖の場合には、帯合わせや、帯締め・帯揚げ、半襟、重ね襟など小物類の色づかいの参考にしてみてはいかがでしょうか?
振袖の色柄やなりたい振袖姿のイメージに合わせてとりいれてみると楽しいですよ!
『匂(におい)』のテクニック
「襲色目」には、『匂』と呼ばれる色のグラデーションを生かした組み合わせが多くあります。
振袖のスタイリングでも、最近はやりの「ワントーンコーデ」など、
同系色のグラデーションを上手く使えばおしゃれな着こなしになりそうですね。
アクセントカラーの使い方も参考にできますよ!
蘇芳の匂(すおうのにおい)

蘇芳色は紫みのある赤色です。『蘇芳の匂』は蘇芳色のグラデーションに緑色を合わせます。
紅梅の匂(こうばいのにおい)

紅梅色は、鮮やかなピンク色です。『紅梅の匂』はピンク色のグラデーションに緑色を合わせます。
ダイナミックな和の色づかい
「襲色目」には、反対色の組み合わせや、多色の組み合わせもあります。
振袖コーデでは、振袖の柄に使われている色から小物の色を選ぶのがセオリーですが、
どの色にするか悩んだときに参考になりそうですね!
色々(いろいろ)

その名の通り、紅色・蘇芳色・黄色・紅梅色・萌黄色・薄紫色の色とりどりを組み合わせます。
多色づかいなのに不思議とうまくまとまります。
松重(まつがさね)
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蘇芳色のグラデーションと萌黄色のグラデーションに、紅色を合わせます。
グリーン系や紫系の振袖コーディネートの参考にしてみてはいかがでしょうか。
振袖コーディネートに『襲色目』を取り入れればハイセンスな色使いに
『紫の薄様(むらさきのうすよう)』の振袖コーデ

『紫の薄様』では、紫色のグラデーションに白を組み合わせます。
優しい紫色の振袖には、帯と帯揚げ、
重ね襟に紫色のグラデーションを使って統一感を持たせました。
帯の市松模様や、帯揚げ、半襟に「白」が入っていることで、
すっきりと軽やかな着こなしになっています。
帯締めは淡い黄色ですが、
紫色と黄色は「二つ色」という重色目にもなっている相性の良い組み合わせです。
『桃』の重ねを振袖の小物づかいに!

淡紅色(ピンク)に萌黄色(黄緑)を合わせると『桃』の重ねです。
間に白を挟んで三色にすることもあります。
三色団子でおなじみの色ですが、
春を連想させる優しい色合わせは、振袖コーデの小物使いにもおすすめです。
帯締め、帯揚げ、重ね襟に2:1の割合でピンクと黄緑を入れるとバランスよくまとまります。
半襟に「白」を入れて、『桃』の色目コーデの完成です!
『松重(まつがさね)』の振袖コーデ

常緑樹である松の緑に、木陰を表す紫色を合わせるのが『松重』の色目です。
襲色目ではさらに紅色を組み合わせます。
裾が濃い紫色に染められたグリーン地の振袖は、袖口と裾の「ふき」が紅色で、
振袖全体が『松重』の色目になっていますね。
帯揚げや帯締め、重ね襟に紅色を入れるとしっくりまとまります。
いかがでしたか?
振袖コーデの色選びに悩んだら、
日本伝統の色づかいである「襲色目」もぜひ参考にしてみてくださいね!
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