小川屋の特選振袖

世界に誇れる日本の伝統工芸技術の粋を
地元の皆さまにお届けする使命を持って

世界に誇れる日本の伝統工芸技術、中でも着物の制作に関わる高度な技法の多くは、難しく、根気のいる仕事ばかりです。
その仕事がそれだけで脚光を浴びることはほとんどありません。
自分自身と語り合い、ただひたすらに絹と向き合う......、そんな一途な職人の世界です。 上質な絹の上で繰り広げられる高度な技と技の共演は、オーケストラの演奏のようにその一つひとつがかけがえのない役割を持ち、強烈な存在感を放ちながらも、見事な調和を見せてくれます。
超一流の工芸技術が互いを高め合い、絶妙なバランスで解け合うことで他に類を見ない豊かな芸術性を醸し出しているのです。

小川屋がお届けする「特選振袖」 伝統的技法のご紹介

1. 友禅 Yuzen

染料を選び、調合し、生きた色を命の息吹を吹き込むようにして挿す瞬間。この筆先に心を込めて、着る人へ思いを馳せて色を挿していきます。糸目糊置きされた、唯一無二のたった一本の線で描かれた着物という名のキャンバスは、彩色をすることで美の命の色を吹き込まれ、奥行きとドラマを生み出します。濃淡や潤滑は筆の先へ伝わる職人の手加減だけで彩られます。
洋服ならばあり得ない色の組み合わせが自然と品良く見えるのは、友禅ならではの「技」あってのこと。透明感のある色を深く挿すことで美しい文様は際立ちます。
一幅の絵画を眺めるような、雅やかでたおやかな独特の濃淡と、いつの時代にも色あせない華やかな古典柄が特徴です。手描きならではの温かみのある線と、こっくりとした深い色合いに職人の息づかいを感じます。

2. 絞り Shibori

古来より伝わる最も古い染色法の一つである絞り。その技法はダイナミックな染め分けをするための桶絞りのような技法や、微細な点が奇跡のように整然と並ぶ緻密なものまで何百種類にものぼります。例えば総絞りの振袖となると丁寧に絞り上げた粒は40万粒以上にもなります。
その根気と技は他の追随を許さないほどの究極の豪華さをかもしています。粒の一つひとつ、花の一輪ずつは、括って、染めて、解いて初めて出来映えが確認できるという世界。果てしない根気の要る仕事でありながら、糸がゆるければ染料が染み込み模様にならない、きつすぎると布を傷めてしまうという、カンだけが頼りの微妙な力加減。連綿と続く難しい熟練の技は、いつの時代にも色あせることはありません。

3. 金箔 Kinpaku

人類の宝ともいうべき貴金属の最高峰の金。たたいて極薄の状態にした金を、正確無比に布の上へ置くという仕事......金彩。古来人々は金の輝きに魅せられてきました。ときに富と権力の象徴ともなり、ときにその時代の女性たちを美しく彩ってきました。光沢のある硬い金属のポテンシャルを備えたまま、柔らかい布の上でその存在感を放つという冴え渡る職人技。金にさまざまな金属や化合物を混合させ、金彩でありながら赤みや青みまで表現する難しい技術。その輝きと陰影で文様の奥行きと豪華さが際立ちます。能装束や小袖にも用いられた伝統技法。
摺箔、押箔、砂子などの高度な技術が今に受け継がれています。

4. 刺繍 Shisyu

長い歴史を持つ刺繍は、髪の毛よりも細い絹糸を、さながら絵の具を混ぜるかのように合わせて色を作り出すところから始まります。その時々によって糸に加える撚りを変えることで、同じ本数を合わせても色合いは微妙に変わります。まるで絵画を描くように表現される繊細な技法。友禅の糸目の上に施される金駒刺繍をはじめ、表現によってさまざまな挿し方で立体感や豪華さをかもします。雨上がりの瑞々しい若葉や、光が差し込む木漏れ日の風情まで、糸が繰り広げる芸術が振袖に一層の華やかさを添えています。