デジタルが主流の今、写真で残す意味とは?【群馬県前橋市|小川屋写真館】

スタッフトーク

こんにちは!前橋市中央通りにありますスタジオ桑町 小川屋写真館の前野です。金曜日より、新年を迎えて初めての催事【巨匠展~お能の會~】がスタートしました!
今回は、土日の二日間、お能のワークショップがあり、沢山のお客様がご来店くださっています。
店内の様子はこちら↓↓

初日には、社長のお尻が破けるトラブルもありましたが(Twitterをご参照ください 笑)、ワークショップや展示を沢山のお客様に楽しんで頂けているようです。

巨匠展~お能の會~の詳細はこちら

写真館では、引き続き七五三や振袖の後撮りを行っております!
大切なイベントをしっかりと写真に残したい、とお考えのお客様には、お時間にゆとりがある前撮りや後撮りをおススメ致します。

さて、今回のブログでは、そんな思い出を残す手段としての『写真』について考え、掘り下げてみたいと思います。
小川屋写真館の写真セレクトや販売を通して、お客様から頂くご意見も沢山あります。また、社会情勢や、テクノロジーの進化、様々に変化していく現代で、『写真』の在り方について私個人の経験や想いも織り交ぜつつ、お話できればと思います。

写真を撮る理由

皆さんは、普段写真を撮りますか?
今はスマホ一つでクオリティの高い写真を撮ることができるようになりました。SNSが普及し、多くの人が素敵な写真を公開していますよね。
そんな風に、写真を撮るのは一体どんな時でしょうか?

美味しいご飯を食べた時? 旅行に出かけた時?

お子様の可愛い表情を見た時?

はたまた、SNSに投稿するため?

きっかけは様々かと思いますが、写真を撮る目的は以下の3点にまとめることができるのではないでしょうか。

写真を撮る目的

① 大切な思い出を残す

人間の記憶力には限界がありますし、過去の出来事をすべて詳細に覚えているのはやっぱり難しいですよね。
大昔から記録を残す方法として、文章や絵など様々な方法がありましたが、その中でも一番正確なものは、やっぱり写真です。忘れたくない大切な出来事やその瞬間をありのまま切り取ることができる写真は、思い出をしっかり残すのに最適です。

② 後から見返す

写真をみることで、忘れていた記憶が呼び起こされることもありますし、当時の情景や感情などを思い出して追体験することも可能です。
また、客観的に見ることで、その当時は分からなかった、新たな気付きを得ることもあります。

③ 誰かと共有する

その瞬間の感動をその場にいない誰かに共有したいと思うことがあります。そんな場合にも、写真はとても有効な手段と言えます。
『百聞は一見に如かず』と言いますが、目で見る情報というのは非常に大きいものです。すごく景色の綺麗な場所に行ったとして、その景色を写真に撮って見せれば、簡単に誰かにその感動を伝えることができます。

プリントやアルバム、写真というカタチに残す理由

技術の発達により写真を撮ることは日常の一部になった一方で、写真業界は縮小の一途を辿っています。
フィルムに始まり、カメラ自体の生産も少なくなりましたし、写真館やプリント店も今や数えるほどに。
時代はアナログからデジタルが主流になり、写真=スマホの中のデータ、という認識が一般的になってきました。
デジタルデータをメインで販売する写真館様も増えてきています。そうした中で、プリントされた写真として残す理由について考えてみました。

写真にするメリット

① すぐに見ることができる

スマホの中の写真は、時々見返すことはありますか?
ふと、「あの時のあの写真が見たい」と思い立ったとして、スマホの中の大量のデジタルデータの中から、たった1枚を見つけるのはなかなか骨が折れる作業だったりしませんか?
最近撮ったものならばともかく、何年も前ですと、それがいつだったかさえも思い出せなかったりします。アルバムに保管してあれば、すぐに取り出してみることができます。

② 飾るなどの他の楽しみ方もある

アルバムだけではなく、写真の楽しみの一つは飾って置くことができるという事です。大切な思い出はしまっておくだけではもったいない!
いつでも見ることができるようにしておくのも、素敵ですよね。 デジタルフォトフレームなどもありますが、実際に使っている方は少ないのではないでしょうか。
お気に入りの一枚を壁や棚に飾るのは、アートを楽しむ感覚に近いですよね。
また、スマホの待ち受けにするのもアリではありますが、大切な人の写真を飾って置くことで、離れていてもそばにいるような気持ちになれます。そうした感覚は、写真として物理的に存在しているからこそ得られる感覚のように思えます。

③ 誰でも見られる

スマホのデータは基本的にスマホの持ち主しか見ることができません。
他の誰かに見せる場合、SNSにアップするなど、何かしら共有しなければなりません。そして、そのデータを見るためには、スマホやパソコンなどが必要となります。
プリントされた写真であれば、そうした機器は必要がないため、デジタル製品の使用が難しい高齢者やお子様にも安心して見ていただく事ができます。
また、使用されるデバイスによりデータの色合いや画質は様々だったりします。プロプリントされた写真は色や明るさの再現度が非常に高くリアルですし、見る人によっての差異が起きにくいです。

④ 保存がきく

以前に比べ、SDカードやハードディスクの機能は向上しています。とはいえ、トラブルが起きない保証はありません。
そのため、デジタルデータは基本的に何カ所かにバックアップを取るのが基本となります。それでも、長期間デジタルデータが保存できるかどうかは、正直分かりません。
また、技術がより進化していく中で、DVDがVHSにとって変わったように、デジタルデータの保存様式なども変化していく可能性があります。
そうした場合に、過去のデータを見ること自体が困難になってしまう場合もあります。 一方で、写真の歴史は200年以上前まで遡ることができます。
発色や定着の方法、大量生産などの技術はどんどん進化し続けてきましたが、アナログゆえに根本的な部分は変わっていません。
現在、写真は銀塩プリント方式を採用されていますが、このプリントは『100年プリント』と言われるほど、保存性の高いものです。
江戸時代末期などに撮影された写真が、いまだに鮮明な状態で残っていることからも分かるかと思います。

災害で失われた思い出たち

プリントされた写真の保存性について、ここで一つ実例を挙げさせていただきます。

―2011年3月11日。東日本大震災。
前橋小川屋がある群馬県でも大きな揺れと、その後の停電で日常に戻るまでには随分時間がかかりました。
段々と落ち着きを取り戻し始めた頃、写真業界で大きな話題となったことがありました。
それは、津波により流され、汚損した写真たちの回収と修復を行い、持ち主へと返すボランティアが動き出した、というお話。
あの津波の中で、なんとか修復できる状態で残った写真が多数見つかったことに、とても驚きました。元々写真は紙ですので、水には弱いのです。
ただし、銀塩プリントの場合は色素表面がゼラチン質により保護されているため、完全に画像が失われずに済んだ、ということでした。
写真の洗浄の様子などテレビでも放送されていましたが、完璧とはいかないまでも、デジタル処理により修復され、プリントし直された写真が被災者の元に戻されたのは、非常に感動的でした。

しかし、一方でデジタルデータのままだった最近の思い出は戻らなかった、という話も沢山聞きました。
電化製品は水に非常に弱いため、破損してしまったケースも多く、データを復旧させるにもより専門的な業者にお願いすることになるため、現実的に難しいようでした。

デジタルの危険性

こうした出来事から、改めて私自身もデジタルデータのみで思い出を残すことの危険性を強く感じるようになりました。
実際に、前職では写真のプリント店に勤めていましたが、「デジカメやスマホのデータが突然消えてしまった。」「誤って削除してしまった。」と言った事案は非常に多かったです。
今はクラウドなども発達していますが、バックアップが完了する以前にデータが消えてしまえば元も子もありません。
そのため、大切な写真は、プリントとデジタル、必ず両方で残すことをおすすめしていました。

大切な思い出は、必ず写真で残す

小川屋写真館をご利用いただいたお客様からも、データのみのご購入や、ディスクではなく、ダウンロード形式のご要望もいただいたりしています。時には、もっと時代に合わせろ!と強くお叱りを受けたこともあります。
ですが、今回ご紹介した事例などもあり、やっぱり大切な思い出はプリントされた写真として残して欲しい…。それが長く、美しく残す一番の方法だと考えています。
七五三や振袖など、その時は人生に一度しかありません。その瞬間をきちんと大切に残したい、というご家族様の想いから、わざわざ写真館で撮影を行うことを選ばれているのです。
だからこそ、私たち写真館は、その想いに全力で答えなければなりません。お客様が写真を持ち続ける限り、写真館もまた、その写真に責任が生じるとも思います。
だからこそ、何かしらのきっかけで消えてしまったり、破損してしまうリスクを伴う形でお客様に提供することはできません。そのため、小川屋写真館では必ず、アルバムまたはお台紙でのご購入をお願いしております。
いずれの商品も、

① しっかりとした表紙で保護されていること

② 写真面も銀塩プリント+長期保存や多少のトラブルに耐えうるラミネート加工が施されてること

以上の点から、自信を持ってお客様へお渡しできる商品だからです。

写真は私たちの人生と長く共にあるもの

いかがでしたか? 今、振袖や七五三で撮影されているお子様は、いわゆる「デジタルネイティブ」と言われる世代ですよね。
とはいえ、今の世の中すべてデジタルとはいかない部分もあります。だからこそ、アナログの強さや良さもぜひ写真を通して体験して頂きたいなと思っております!(ちなみに、着物業界も超アナログだと思います…。笑)

お客様にとって特別な日を最高の形で残すお手伝いを、小川屋スタッフ一同、誠心誠意努めさせて頂きます。
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≪当店の感染症対策について≫

・ご家庭で検温した際、37.5℃以上の発熱がある方。
・咳、倦怠感、嘔吐、味覚聴覚等の異常を感じる方、体調の優れない方。
・集団感染が起こった場に入られた可能性のある方。
・感染者と濃厚接触をされた可能性のある方。
・海外渡航歴が1ヶ月以内にある方、もしくはその方と1ヶ月以内に接触された方。
に該当される方は、お日にちを見合わせていただくことがございます。

また、ご来店時に非接触型の体温計で検温をさせていただきます。
他にも消毒液、手洗い、うがい等ご協力をお願いしております。

当店でも店内では、
・アルコールでの手指消毒
・店内や器具の消毒と衛生管理
・店内換気
・殺菌加湿器設置(オゾン系)
・スタッフの健康チェック(37.5℃以上は出社せず)
・スタッフのマスク着用
・使い捨てコップによるドリンク提供
を行なっております。

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