こんにちは。
前橋市中央通りにあります、スタジオ・桑町の中村です。
私、自転車で出勤しているのですが、最近はすっかり秋めいてきましたね!
前橋駅からの大通りの並木の葉が、徐々に上の方から色が赤や黄色になっていました。
近くで見てばかりで、まだまだ緑色だと思っていたのですが、
遠くから見たらかなり綺麗なグラデーションで、朝からなんだか嬉しかったです。
皆さんの身の回りでも、紅葉が始まっているかもしれませんね。
秋の味覚も増えてきていますし、朝も布団から出たくなくなる日も近いそうです。
さて、本日は、七五三のお参りの際のトラブルに対しての対処方法をお伝えします。
基本的なものだけリストアップさせていただきます。
まず、『着崩れ』についてです。
3歳さんの場合は、そこまでたくさんの工程がないので、
ご家族様でも着直させていただくことができるでしょう。
被布(ベストのようなもの)を開いてもらうと、
中には着物(大抵は胸紐がついている)とその下の襦袢になります。
解かなくても、軽く引いてもらいながらバランスを整えていただくことができます。
当店の場合は腰あげをさせていただいているかと思いますので、
紐が各1本ずつですんでいるのですが、
お店などによっては、腰紐を含めて、3~4本使用している場合がございます。
本数が多ければ多いほど、長さを調節することはできるのですが、
その分お子様が苦しがる可能性も高くなりますので、ご注意いただければ幸いです。
5歳さんの場合は、袴(スカートのような形)がある分、
一度解いてしまうと直すのが難しくなります。
ただ、着物部分については、3歳さんとほぼ変わりませんので、
袴を脱がせることなく、めくっていただくと直しやすいです。
上げすぎてしまうと、袴を結んでいる紐が崩れてしまいます。
紐が崩れると袴を着せ直すのと同じことなので、なかなか大変になります。
袴が崩れる時は、大抵、裾を踏んでしまった時です。
座っていたところから立ち上がる時、慣れない雪駄でバランスを崩した時、
階段を登る時、など、意外に危険は潜んでいます。
もし、踏んでしまった場合は、無理やり体を起こさずに対処していただきますようお願いいたします。
袴が崩れてしまったときは、袴のウエスト部分の内側に手を差し込んで、
少しずつ引き上げて、手をずらしてまた少しずつ引き上げて、と繰り返していただくと、
多少は長くなってしまった裾を持ち上げることができると思います。
7歳さんは特に帯が緩んでしまったり、落ちてしまうことがあります。
その場合は、ハンドタオルを着物と帯の間に折った状態で入れていただくと、
かなり崩れにくくなります。
また、作り帯だと巻いている部分と、帯の作りの部分が分かれていますので、
どちらの帯の部分も紐部分だけで止めている状態となることもあり、
崩れやすくなってしまいますので、どうぞご注意ください。
ハンドタオルを入れる部分も、上部にお願いしたいのですが、
タオルを入れることにより、紐によって苦しくなってしまうこともありますので、
入れる位置等、十分にお気をつけてください。
逆に、大人と同じような通常の帯であれば、
背中側の下の方に入れておいていただくのが良いです。
帯より内側の部分の崩れに関しては、かなり直すのが大変です。
ぜひ前もって『ご家族様から衿もとを引っ張って広げないように』
とお伝えいただければ幸いです。
次に、『何かをこぼしてしまった』時です。
ストローやタオルを使っての予防がもちろん大切なのですが、
それでもうまくいかないからこその、当日トラブルです。
基本的には、水分の多いものであれば『軽く叩く』という対処が
その場でしていただける最大のものになります。
叩きすぎると逆に繊維に染み込んでしまうのと、こするのはNGですので、ご注意ください。
そして、当日が終わったら、お手入れに早急に出していただければと思います。
早くお手入れに出すことで、綺麗に落ちる可能性が高くなります。
最後に『小物の管理』についてです。
特に借りているものだと本当に焦ってしまうことになりかねません。
3歳さんは巾着(と、場合によっては被布の飾り)
5歳さんは扇子と懐剣(とお守り)
7歳さんはカバンと箱せこ(+びらかん)と扇子
の位置確認が重要となります。
必ず移動直前直後に確認するように意識をすれば、
無くしてしまったタイミングや落ちてしまいそうなときが分かると思います。
それが不安であれば最初からご家族様が預かってしまうのも一つの手です。
カバンに袋などで分けて入れておくと、あとあと探す時も安心ですよ。