振袖選びの実体験

成人式

こんにちは!
前橋市中央通りにあります、スタジオ・桑町の中村です。

日数的には、もう四月なんだなぁ…という気分ですが、
暖かさでは、まだ四月なんだよね?という気分です。
明日はまた少し冷えるようですが、昨日一昨日は暖かいなぁとしみじみ思いました。

さて、そんな私ですが、前回のブログを書いた後、なんと振袖を選びました。
成人式に出るとか、新しく振袖を購入する、というわけではなく、
単純に、兄の結婚式に振袖を着るために、振袖をレンタルしたのです。
あいにく自分の振袖は持っていないのですが、
友人の結婚に呼ばれたときは自分の振袖を持っていればよかったなぁ、と
しみじみと感じたことを思い出しつつ、
成人式とは別の着物が着られる!とプラス思考に考えながら選びました。
ちなみに、これからは振袖というよりも訪問着を着た方がいい年齢になってくるので、
新しく振袖を購入する予定はありません。
でも、いい訪問着があったら、ちょっと考えたいところです。
こういうとき呉服屋に勤めていると本当にありがたいですね!

では、ここからは私が振袖を選んだ実体験の話をさせていただきます。
自分の成人式では赤(系の振袖)を着たのですが、正直私は赤ってキャラではないのです。
選んでいただいた先輩たちにも、「赤じゃないよね」と口を揃えられるくらいには赤じゃないのです。

私の特徴
 ・普段の洋服は寒色系と無彩色の組み合わせが基本
 ・身につける赤は深紅か臙脂あたり
 ・持ち物も青系が多い
 ・可愛いよりかっこいいものが好き
 ・身長が163cm(平均より少し大きい)くらい
 ・長々と選ぶのが苦手

私の希望
 ・寒色系の振袖(青か緑あたり)
 ・薄い暖色系は尋常じゃないくらいに似合わないので嫌
  (2年ほど前に一度合わせた時に自分でも驚くくらい似合わなかったため)

外せない条件
 ・身長的にLサイズ~LLサイズ(LLだと着られなくはないけれど大きい)
 ・白系は花嫁さんの色なのでパス

と、いうのが前提条件です。
また、以下の文章を読むときにこのようにアンダーラインのある文章は、
私・中村の場合であり、お客様一人ひとりの考え方が反映される場所になります。
その点にご留意いただきますよう、お願い申し上げます。

サイズと色で探しまして、4枚の振袖を選択しました。
黒(L)、青(L)、群青(LL)、紫(L)の4つで、半数は希望通りの色合いです。
黒と紫は希望とは少し違いますが、色が暗めという傾向は同じなので、私の中では許容範囲内でした。
まず、黒を合わせたところ、結構評判が良かったです。
柄ゆきもいいし…となりましたが、母が黒留袖を着ることもあり、
『被るのでは?』という疑問を先輩から言われて、
肩のあたりに柄も少なめであったことから保留に。
次はどれを合わせてみようか、というときに
『青』はあまりにもいつも通りすぎる、せっかくの機会なのだからいつもとは違う方がいい
と話になりまして、私としてもいつも通りではない方がいいと思っていたので、
ここでは『青』が却下されました。
そして、残った、群青、紫とあわせたところ、黒よりも顔の色が明るく見えたので、
『黒』が却下されました。
残ったのは『群青』と『紫』の2種類です。
どちらも羽織って見た結果、『紫』の方がいい、ということで、ここで振袖は決定です。
1069301.jpg
振袖は『紫』
私の希望とはちょっとずれているのですが、それでも満足いく結果です。
そして、さらにここからまだ振袖選びは続きます。

次に選んだのは重ね衿(伊達衿とも)です。
昔の十二単をイメージしていただくとわかりやすいかと思いますが、
あんな感じに色の入った衿を首元に入れることで、華やかに見えます。
大抵は着物に入っている色を入れるのがいいとされています。
ので、私は『鶸萌黄(ひわもえぎ)』(イメージは抹茶のお菓子に使われる落ち着いた黄緑)にしました。
実際は鶸萌黄よりもちょっと暗い色なのですが、その辺りはお許しください。
振袖に描かれた葉の色で比較的多い色のため、無難な選択、とも言えます。

そして、帯です!
振袖自体が暗めの『紫』ですので、黒地は却下です。
更にはおめでたいからこそ、金系に、と話しながら大体6本くらい選びました。
一つ一つ合わせて、鏡ごしに見てみると、合う合わないがわかります。
帯自体はシンプルな印象なのに、合わせてみるとうるさく感じてしまったり、
普通の金地なのに、すごく黄色く見えてしまったり、と色々です。
最終的に残ったのは『金と少し黒系の混じった帯』と『赤地の帯』の2本です。
ここで、もうひとつテーマが決まりました。
私は新郎の妹にあたるのだし、折角なのでカマトトぶって『かわいさ』重視!と。
そのため、最初は赤地の帯が良さそう、としていたのですが、
帯締め、帯揚げを合わせる段階にて、それを合わせずとも完成してしまっている状態で、
これは違う、と『金系の帯』へと変更しました。
658915.jpg

ではここで最後に、帯締めと帯揚げを選びます。
ここで振袖は完成します。
帯締め帯揚げ重ね衿、この3点は、差し色となります。
成人されるお嬢様のお母様たちの代は『3つとも色を揃える』がスタンダードだったようで、
お持ちいただくママ振りだと大抵3つとも揃っています。
『3つの色のうち2つを合わせて1つを変える』とまとまっているけれど、
締まって見える、ということで、最近はそういった合わせ方が多くなっております。
もちろん、『3つとも色を揃える』ことがないわけではありませんが、当店では少数となっています。
けれど、今回の私は『3つとも色を変える』というちょっと珍しい組み合わせにしました。
帯揚げは可愛さを詰め込んだ『中紅花(なかくれない)』(イメージは少し白の混ざった色の濃いピンク)に。
目線がそこに集中しますが、実は、振袖の柄にも近い色が入っているので、そこまで浮きません。
そして、帯締めは『黒』
ただし、一色のみのものではなく、緑(『鶸萌黄』に近い)と赤と紫(着物より赤みが強い)が、
片側にある…最近よくある、飾り結びができるタイプになります。
これに関しては実際に見ていただくのが早いでしょうか。
image12.jpeg
はい、こんな感じに普通に締めただけではない帯締めが飾り結びになります。
(ちなみにこれは私が選んだものではなく、販売振袖の店頭見本です。
 ただ、こういったタイプの帯締めが主流となっています)
このタイプの帯締めは締め方がいくつかあるのでそれを見てみるのも良いかもしれません。
色も本当にカラフルなので、ぜひ実際に見て比べていただけたら、嬉しいです!

お問い合わせはこちらからどうぞ!(電話)
電話はちょっと…と思われる方には問い合わせフォームもございます。

これで私の実体験振袖選びは終了です。
少しでも皆様が振袖を選ぶときの参考になれば良いのですが…。
ここで伝えきることができなかった内容…
具体的には、この振袖選びがすんなりいった理由について、と
お嬢様の振袖を選ぶときにはどういった点に注意すれば良いのか
という話については、月曜日のブログにさせていただきたいと思います。
では、また月曜日に!

関連記事